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3.ディーゼル機関の今後 今日、舶用ディーゼル機関は、今まで述べて来たように、時のニーズにマッチするべく、懸命なそして歴史的な変革と進歩をとげ、大型商船の99%に推進機関として採用されている。 しかし、Fig.11は著名な3つのエンジンデザインを重ねたものであるが、殆ど大同小異である。これは夫々のデザインコンセプトがOptimum Pointに達し、しかも技術的に相当の高レベルに収歛したものと思うう。従って今後は、今までの半世紀のようなドラスティックな変化はないかも知れない。 しかし、それでも燃費の改善、信重性の向上そしてコスト競争力の強化については、止まることなく地道に続けられるであろう。 しかも、今後ディーゼル機関が解決しなければならない下記の様な多くのそして重大な問題が存在している。これ等の問題は、つにはハードウェアと言うよりもソフトウェアの進歩が、そして他方では基礎的科学あるいは他工業界での発明。発見、そして進歩に助けられることが多くなると思う。従って、これからのディーゼル技術者は色々な分野の技術進歩をより幅広く、より深く注目し、ものにしなくてはならない。 (1)環境問題への対応 特に、排気ガスのN0xS0xの低減が極めて重要である。色々な手段が試みられているが概して熟効率の若干の根性を伴うようである。恐らく化学の進歩が期待出来るのではなかろうか。 (2)信頼性の向上 ハードウェアとソフトウェア両面のコンピューター技術の進歩と同時に、色々なセンサー、センシング技術の進歩が、より高度な診断および故障予知のシステム、更に一歩進んで異常に対して自動的に対応する治療システムすら開発を可能にするであろう。 所謂「Intelligent Engine」の出現も近いと思われる。 一方、特殊鋼あるいはセラミックのような材料、潤滑油さらには化学の進歩もこれを助けるであろう。 例えば、筆者の会社が最近開発したADD機関では、燃焼室部品にセラミックコーティングを採用しているが、現在までに約8000時間運転しているがシリンダー磨耗は計測出来ない程少ない(Fig.12)。 
Fig.11 最新型機関「UERTAMC」 
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